通称「おうちクラウド」でESXiを自宅運転している。
おうちクラウド | NUCを超えるコンパクトサーバマシンならばこれを選べ!もくじ
おうちクラウドESXiに求めるストレージ要件とは
- 開発でいろいろなOSを試したいので、容量は2TB
- 静音PCにしたいのでSSD
- 同じくPCファンも静音にしたいので発熱は少なめ
- ESXiの標準ドライバで動作し、カスタムインストール作業が不要なこと
- 耐久性は10年ぐらい持って欲しい
- 適正価格
結果から逆線して考察してみる
- 採用したストレージはWD BlueのM.2 SATA 2TB
- SATA I/FなのでESXiとの互換性は問題ない
- 耐久性のスペック175万時間・TBW500(2TB)で、実測ではこれで7年は持ちそう
I/Fについて
M.2 SSDにはSATAとNVMeの2種類の接続方法がある。スピード重視で選択するのであればNVMeなのだが、ESXiで安定運用を考えた場合は選択に注意が必要。ESXiではSATAのストレージは大体動くが、NVMeはすんなり動く場合や追加ドライバをカスタムインストールしないと動作しないものなどまちまちだから。
ESXiは業務用サーバの運転を想定しているため、安定動作が確認できているデバイスのドライバしか入っていない。SATAの場合、マザーボード上のインテルチップセットのSATAコントローラーであればほぼ間違いなくESXiでそのまま動作する。
問題はNVMe。NVMeはPCIeに直接接続してI/Fを高速化するストレージであるので、ストレージコントローラーはマザーボード上ではなくSSD内部に搭載されている。つまり、SSD上に搭載されているストレージコントローラー用のドライバがESXiに無いと動作しない。これがESXiでNVMeが動作したりしなかったりする原因。
それでもNVMeにチャレンジしたい人は
私はESXi上でNASも動かしているので、カスタムドライバを入れてまで運用するのは否定派でESXiの標準インストールで動作やアップグレードがサクサクできる環境を推奨している。やりたいことはESXi上のゲストOSでの作業であって、ESXiのカスタマイズや運用に時間をかけたく無いのでね。
それでもNVMeにチャレンジしたい人に勧めたいのは、標準インストールでも動作するNVMeを選ぶことである。適当に動作確認できたNVMe SSDを選ぶと痛い目にあう。昨今の有名な例はvSphere(ESXi) v6系で動作していたSAMSUNGのNVMe SSDがv7から動作しなくなったというもの。v6.7→v7へアップグレードしたら再起動しなくなって阿鼻叫喚したユーザーが多数とか。もちろんドライバを入れるカスタムインストールをすれば動くが、慎重にSSDの機種を選びたい。
互換性の良さでおすすめはインテル製のNVMe。インテル製はNIC, チップセットなど全体的にESXiが標準サポートしているチップが多い。しかし下のようなVMware公式の互換性リストを確認しても民生品のNVMeはリストに無いので、結局は動くかどうかはチャレンジ。
Intel NVMe SSDとESXiの公式互換パーツリスト
現在、インテル製NVMeはソリダイムへ事業移管している。ソリダイムのNVMeは動作成功の報告が多いようだ。
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