擬似サラウンドはごまかしのシステムと片付けてはいけない。日本でスピーカーを5本もリビングに置ける住宅というものはそんなにないものである。21型テレビにITU規格に従ったスピーカー配置をしようとし場合、6畳間ではスピーカー配置の円弧のスペースが収まりきれないのである。
ソフトはITUにしたがっている環境で再生されることを前提にしているから、いい加減な5.1chシステムよりはオールインワンの擬似サラウンドの方がずっといいだろう。アンプとスピーカーの相性で悩む必要もない。
しかし、下手な擬似サラウンドは逆位相の音が気になったりして非常に気持ち悪いものである。NIROのシステムもDSPで擬似サラウンド処理をしているのであるが、あまり悪い評価は聞いていないのでぜひ試聴してみたい。
またこのシリーズで素晴らしいのは、音楽や映画が好きだけどオーディオマニアではないという層を満足させる仕様になっていることだ。手軽なセッティングだけではなく、映画を見るのはせいぜい週末で、普段は音楽を聴くという用途に使えるそうなのだ。
映画観賞用に味付けされているサラウンド用スピーカーで2ch音楽を聴くと「?」ということが多い。そんなことがないようにしているそうだ。
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